その感覚はよくあることなのか心配ないのかを教えてほしい

「脳からどろり」の感覚について以前書いたのですが、似た感覚をお持ちの方からコメントいただきました。

「脳からどろり」というのは、脳から副鼻腔に向かって鼻水のような粘液状のものがゆっくり流れ落ちてくるような感覚です。脳の中がその粘液で淀んでいるような感覚も伴います。

以前私がこの感覚を精神科で訴えたとき、「耳鼻科へ行かれたらいかがですか」というような反応が返ってきた覚えがありますが、私はそういう答えを望んでいたわけではありませんでした。

この感覚はよくあることなのか、なぜ起こるのか、あっても心配ないことなのか(何か大きな病気の前触れなどではないのか)、というようなことを知り、安心したかったように思います。そのあたりについて振り返ってみたいと思います。

現在、私にこの感覚は、まだあります。しかし、脳の中の場所が限定的になっています。限定される場所はその日によって違いますが、その場所をがんばって使おうとしているのにうまく神経がつながらないというような「通りにくさ」を同時に感じます。まるでつまった水道管を無理やり通しているような感じで、電気回路でいえば抵抗に当たる部分、脳内のその場所から、粘っこいものが重力に従って鼻の奥の方に流れて落ちてくように感じるのです。実際鼻の奥にはじんわりと粘液が浮いてきて喉の方へ流れています。

数日経つと、その場所はなんともなくなって、すかっと気持ちよくなっています。頭がよく回転し、思考がクリアになっています。そういう経過から考えると、この粘液のようなものは、脳の中で不必要になったものを排出しているのではないか、というような推論が浮かびます。もしそうだとすれば、体の状態を保つために脳に備わった機能としてどろりとしたものが降りてくるのかもしれないです。副鼻腔はちょうど脳の下でそれを待ち受けるかのように配置されていますから、本来そういうものなのかもしれません。現代の医学が意識して捉えていないだけで、体は昔からそうなっているのかもしれない、という考えも成り立ちます。

以前は、脳全体がうまく働かない感じとともに粘液はもっと落ちてきて鼻水として溜まってくるという感覚がありました。精神科に通っていた頃のことですから、病気によって脳に変化があったのかもしれないし、ひょっとすると、脳に作用する薬を飲んだことで起こってきたことかもしれません。

 コメントいただいた方と全く同じ感覚かどうかはわかりません。似ているからコメントをいただいたのだと思いますが、これが「よくあること」かどうかはデータ不足でわかりません。「なぜ起こるのか」もわかりませんが、数年経って良くなってきたことから「あまり心配ない」と言えると思います。

「どろり」や脳の詰まり感が軽快していく過程では、背中の痛みや背骨に添って詰まったような感覚があったり、それが最終的に腸に何か溜まった感じになりひどくガスが出たりします。自分なりにストーリーを組み立てると、なんらかの排泄物が脳から降りてきて固体や気体として身体の外へ排出されるのだろうかということになりますが、こんなことを言ってまともに相手をしてくれる人がいるとは思えないので黙っていました。

今回思い切って詳細に書いてみるのですが、似たような感覚の方おられますか?

抑うつ状態のときは、身体全体の調節機能が落ちてきていました。これは抑うつになるとよくあることだと考えていいと思います。脳の炎症という説も以前紹介しましたが、脳につながる神経系や血管を流れるホルモンの働き、免疫作用などに変調が起き、身体全体が調子よく働かないー眠れないー社会生活が上手くいかないー抑うつー体がうまく動かない。。。と循環していくのだろうと思います。体の変調のひとつに「脳からどろり」もあると考えていいのだろうと思います。専門家ではないので断定はしませんし、引用してほかで使ったりはしないでいただきたいのですが、あくまでも私の個人的な見方です。

これから異変が起きて難しい病気になっていく可能性もゼロではありませんが、とりあえずは大丈夫と考えて、もっと良くなることや、うまくつきあっていくことを考えることにします。免疫力をあげていく工夫や、腸の状態を整えることなど、身体を整えていくことで精神的にも安定させていく方法はたくさんあります。

医療関係者の方がたにはぜひこれを覚えておいていただきたいです。ちょっと変わった感覚があることを訴えるとき、別にこれを「治す薬が欲しい」と言いたいのではなくて、これが「よくあること」なのか「心配ない」のかを知りたいだけ、というのもあるんです。患者の側からはっきりそういう風に聞けたらいいのかもしれませんが。身体のことを不必要に気にしすぎる神経症と思われるのも残念で、だんだん言えなくなってしまうのですが、「脳からどろり」も背中の痛みもガスも、本当にあります。抑うつがほとんどなくなった今も、今日はちょっとあるな~みたいな感じで出たり引っ込んだりします。確かにそうなった今、医療機関でこれを訴えることはないですが。

先日不整脈の診断を受けたとき、それが「よくあること」で「心配ない」と言ってもらえたことがとても良かったと思います。「年を取ってよくなる人も悪くなる人もいる」という情報も良かったです。動悸もいわゆる不定愁訴のひとつで、「よく効く薬」として渡されたのは抗不安剤でした。医師のひとことの方がよく効いたと思います。動悸はなくなっていませんが、またきたな~くらいの感じでやり過ごせています。それでいいのだと思います。問題は症状ではなくて、身体全体の調節の不調なのですから、ゆっくり身体とものの考え方を整えていくことで変化を起こすことが大事なのだろうと思います。