脳の炎症と考えてみることで今日から変われることがある

10数年という長い間、心身の不調とつきあってきましたが、ずっと気になっていたのが、副鼻腔に下りてくるどろりとしたものでした。

普通に考えれば、それは蓄膿症による、副鼻腔の炎症ということになるのだろうと思います。
が、私の体の感覚としては、その液体は脳の中からじんわりと滲みだして副鼻腔に降りてくるように感じられていました。

私の脳に何かが起きている。

当時通っていた精神科のクリニックで一度だけこのことを訴えたことがありますが、耳鼻科に行ったほうがいいと言われただけでした。あまり変わったことを言うと、そのまま身体妄想と受け取られてしまうような怖さを感じました。


でも、この記事を見つけて、なんだかほっとしています。
慢性疲労症候群と脳内炎症の関連を解明-理化学研究所
PETで脳内の炎症が確認できたのだそうです。炎症の起きた脳部位は認知機能低下や抑うつなどの神経症状と相関があることもわかった。神経の痛みとも関係がある。

やっぱり私の脳に何かが起きていたのだと思います。

夫にこの記事のことを話すと、炎症が確認できたからといってすぐに治療法が確立するわけでもないし今すぐ何も変わらないだろうと言います。でも、私は即座にそれは違うと言い返しました。

気のせいでも、わがままでも、怠けでもない。ましてや妄想なんかではない。本当に身体に異常があるのだということがわかることで、いくらでも前向きになれるし、対策も考えられるのだから、これは絶対違う。

この研究成果の意義は大きいと私は思います。


これまで漢方やサプリメントを試したり、ボディワークをいろいろやってみたりしましたが、ある意味それは暗闇の手探りに近いものでした。でも、脳の炎症を抑えて脳の健康を取り戻すというゴールが見えることで、ひとつひとつの取り組みにちゃんとした位置づけが与えられることになります。

私が試したことのない、さまざまな健康食品や不思議なセラピーの数々も、どうして効果が出るのかが解明されていくのかもしれないです。

忘れてはならないのは、脳に目に見えるトラブルことがあるとわかったからといって、それがこころの問題ではないという結論にはならないということです。
こころと身体、精神と身体、物体と物体ではないもの、を分けて考えるようになったのは人間の文化の産物であって、もともとから、こころとからだは一体のものだったんじゃないでしょうか。

まず、身の回りから変えていく。やれることから少しずつ取り組みたいと、部屋の掃除からはじめているところです。ホコリを吸っていては治るものも治らないでしょうから。