自分を縛っているのは、実は自分

ロルフィングに通っています。
ロルフィングというのは西洋風の整体のようなもので、横たわって施術してもらいますが、
それと同時に受けた人間の身体への意識を目覚めさせていく作用を持っています。
身体の学びを伴うという意味で、ボディワークの一種という表現がなされることもありますが、
体操のようなものとはかなり外見が違うので最初は戸惑いました。

ロルフィングをはじめたきっかけは声楽でした。
歌うためには身体全体を楽器として使う必要がありますが、しなやかでなければならない関節や筋肉が私の場合はすっかり縮こまっていて、レッスンに苦痛を伴いました。
これまでも自分なりに緩めてきたつもりでしたが、自己流のペースでは追いつかないと、ロルフィングに踏み切りました。他人の力を借りれば料金が発生します。ちょっと覚悟が要りました。

でも、数回通ってみてお金をかけた甲斐があったと感じています。
自分が変わっていくと感じます。
声がよく出るとか、呼吸がしやすいとか、それもありますが、それ以上に、
自分のあり方そのものが上手に調整されていくと感じています。

自分のあり方を調整すると書きました。妙な表現だと感じるかもしれません。
調整という言葉を使ったのは、それが微妙なバランスの問題だと思うからです。
筋肉、骨のひとつひとつが、それぞれの役割を果たしながら全身の調和を作っていることに気がつきますし、その調和が内面のバランスに影響していることもわかってきます。
内面というのが、いわゆる気分とか感情といったそのときの情緒面のことではなくて、
もっと、その根幹にある、「人格」や「生き方」に関わる部分に効いてくるんですよね。

縮こまって自分に制約をかけていたのは、実は自分自身だったことに気がつきます。
もっと自分らしく、伸びやかに生きていいのだと思うと、深いところから楽になってくるのを感じます。

ロルフィングの施術じたいは、筋肉や骨ではなくて、筋膜という筋肉を包む膜の部分に働きかけているのだといいます。施術された少し変化した身体と、自分が対話していくというプロセスは、少しだけカウンセリングと似ているとも感じています。

今は、10回セットのセッションの途中ですので、また、経過を報告していきたいと思います。

ロルフィング関連の本です。
「疲れない身体」をいっきに手に入れる本 目・耳・口・鼻の使い方を変えるだけで身体の芯から楽になる! 肝をゆるめる身体作法