身体と向き合うことのチカラ

気がつけば2ヶ月ぐらい更新できずにいたようです。
オペラの公演が終わりました。

最後の3週間ぐらいは、ランナーズ・ハイというような状態にあったのかなと思います。現実に戻ってくるのに多少手続きを必要としました。
以前とは違った私になったと思います。

歌もお芝居も素人の私にとってはまず舞台として成り立つ演技と演奏をすることが大きな目標でした。ホールによく響く歌唱と自然な演技を同時にこなすために、自分なりに工夫してさまざまな練習法を考えましたが、そのなかで頼りになったのが、アレクサンダーテクニークでした。

『サラ・バーカーのアレクサンダー・テクニーク入門』のDVDを見ながら毎日からだをほぐし、その上で気になる部分をストレッチ、歩き方や重心の取り方の練習などへすすみ、歌うのはその後。『ボディ・マッピング だれでも知っておきたい「からだ」のこと』(バーバラ・コナブル エイミー・ライカー、2014春秋社)の付属DVDも数回見て基本を確認しました。自分の身体が変わっていくのがよくわかったし、稽古をして疲れても、寒さで固まっても、再びほぐれて整っていく回復の早さにも驚きました。
早く回復するのはおそらく、半年前に受けたロルフィングの効果が出ているのだろうと考えています。

今出せる中の最高のパフォーマンスを達成するために必要なのは、集中でも頑張りでもなく、

    リラックス relax

なのだということが体感できました。
楽に無駄な力をこめずにいることが、何よりも最大の効果を発揮します。
私は今までなんと膨大な力を無駄に使い、必要の無いエネルギーを消耗してきたのだろうと思います。
自分の身体をコントロールできるということは、自分の感情や思考をしっかり把握できているということです。自分はどんどん変わっていったと思うし、以前とは比べ物にならないくらい健康になりました。

こころを健康に保つために身体をケアすることが大事だというのは驚くことではないかもしれません。でも、私が今実感しているのは、病的な状態にあった私のこころが、間違いなく健康な方へ引き寄せられ、確実にあるレベルを乗り越えたという大きな成果です。
自分の身体と向き合うことにはとても大きなチカラがあるように思います。健康保険が適用されている医薬品や各種の療法に匹敵するような、いやそれ以上の力があるのではないでしょうか。

DVD>サラ・バーカーのアレキサンダー・テクニーク入門 日本語版 (<DVD>) DVDブック ボディ・マッピング: だれでも知っておきたい「からだ」のこと (DVD BOOK)