迷走神経反射のことを知るだけで変えられること

迷走神経反射という言葉を最近知りました。先日のMRI検査のとき、造影剤を入れるため点滴の針を刺したのですが、その瞬間に世界のトーンが変わったような感覚に襲われ数日気分が変だったのですが、これは血管に針を刺したことによる、血管迷走神経反射のようです。

MRI検査の後、気分が悪いと申し出たらしばらく休憩させてもらえたのですが、そのとき心拍数が50を下回ってしまい自分でもびっくりしました。いつもどのくらいなのか把握していなかったのでそれから家の血圧計でときどき計ったのですが、一週間ほど低目が続き、徐々に60から70程度に落ち着いてきました。このくらいが普通のようです。

調べてみると迷走神経反射というのは専門的な言い方で、一般にいうところの、脳貧血と思っていていいようです。脳貧血というと、朝礼などで目の前がザーッと暗くなって倒れるのを連想したりするのですが、倒れるまでいかなくても、血の気が引いたようになったり気分が悪くなったり、原因も、強い痛みや人ごみなどさまざまなストレス、排便のいきみなどもあります。迷走神経というのは副交感神経、生物の授業で高校で習った記憶がありますが、これが急に刺激されて亢進した状態になり、バランスが崩れてしまうことで起こるようです。

対処法は脚を高くして横になること、両手で指を引っ張り合うなどの刺激を与えること、だそうで、確かに私の症状にも効きました。

思い起こせば、こういう症状はよくありました。なんだかわからない気分の悪さ、特に排便の後のだるくもやもやとした気分、なんだかわからない不安だけを抱えて長い間辛い辛いと思ってきたように思います。それらは、間違いなく、この迷走神経反射のくくりの中に入るものなんですが、私は、いわゆる脳貧血イコール朝礼のとき目の前がちかちかするようなのだとばかり思っていて、同じものだとは認識していませんでした。

いろんなところで訴えてきたのですが、教えてくれた人は、ひとりもいませんでした。これがあの脳貧血とおなじものだと、教えてもらえてたらどんなに楽だったろうかと思います。医療関係の方がたには当たり前すぎて、判りきったことを大げさに訴えると思われていたのだろうかと思うと情けないです。精神的な原因、気分の障害だとしても、起こっているのは迷走神経反射なのだから、対処法を知って早く対応したらいいわけです。知らないから、我慢して、不安になって、辛くなっていました。

早速、ゴロ寝セットを部屋に用意して、気分が悪くなってきたらすぐに横になり、脚を高くして休み、少し落ち着いたら指先を引っ張るなどの刺激を与えてみました。だいたい20分ぐらい休んだら楽になることがわかってきました。いままで眉間にしわを寄せて我慢していたのが馬鹿らしいです。
特に、排便の後に妙な感じになるのが、原因がわかって気分的に楽です。医療関係の方と違って普通の人間は自分の症状が普通なのか特殊なのかがわかりません。とるに足らないような症状を訴える患者には「こんな人たくさんいるよぉ〜」という一言がどれだけ助けになるか。MRI画像を見て、自分の子宮が筋腫でかなり大きくなっており腸が狭いところを通っているのがわかりましたから、排便後にちょっとしんどくなるのは当然なのかもしれないと、症状を受けいれる気持ちにもなってきました。

休み休みでも、気分が良いときに仕事を進めることができれば、毎日も充実してきます。
とりあえず、人生を前へ進めることができるんです。

とにかく、気分が悪くなったら横になる。脚を高くして、指を引っ張る。足首を動かすのも効果的です。