放送大学で学ぶということ

新しい年になりました。

報告遅れましたが大学院の入学試験はどうにか合格して、手続き書類待ち状態になっています。放送大学の修士科目生、選科生として学び始めてから、だいたい10年ぐらい経ちます。

大学院に行くというのは、若いときからのささやかな夢でした。独身時代の貯金の一部をそのために残しておいたことが、こうやって学べることにつながっています。

お察しいただいているかと思いますが、私は女性です。昭和の時代に地方で育ちました。どんなに高校の成績が良くても、四年制大学に入れてもらえる女性は少なかったし、同級生の中には、普通科高校も親に反対され、家政科や商業科に進んだ女性もいます。うちの親も、学業は女性の幸福の邪魔であると考える方で、いろいろ嫌味も言われましたが、当時はそれも当たり前だっただろうと思います。

大学は親に出してもらいましたが、これ以上学ぶのだったら、自分の稼いだお金で学ぶのだ、と決めていました。

放送大学では、一期一科目から科目生として学ぶことができ、単位を貯めていくことができます。貯めた分を持って全科生入学すると、卒業単位にすることができますから、何年かかっても大丈夫です。私の場合は、こころの病になり強い薬を飲んでいたことの影響もあると思いますが、最初のうちは、集中力も理解力も悪く、一科目をやっとこなしていました。今は時間を作るのが難しいですが、それでも隙間を縫って続けることができています。

当初は臨床心理士になって社会復帰したいと考えていたのですが、現在55歳で親の介護を抱えており、外の仕事と介護をパワフルに同時にこなすというタイプではないこと、また、自分の中での興味が人助けではなく社会改革であると思い至ったことなどから、今回選んだコースは教育関係です。論文がしっかり書ける力をつけて、長い長い、暗いトンネルのようだった期間を経て考えてきたこと、今見えてきたことを、世の中にきちんとした形で提示できるようになりたいと思っています。

とにかく学べることが嬉しくてしょうがないです。

それをかなえてくれる放送大学があって良かったです。