昨年の夏、総合診療科にかかりはじめたことを書きました。当時、テレビで総合診療科を扱ったドラマが放映されていて、私も興味深く観ましたし、身近にもその話題がありました。
身体の不具合があってかかったのに、全くのところメンタル、と書きました。そのように言われていました。ちょっと謎でした。
半年を経て、その謎解きは、意外な方向へ向かっています。
メンタルに関しては、素晴らしい対応をしていただきました。私の人生はがらりとかわってしまったというぐらいです。これまでこの場所に書いてきたような、家族とのつらい思い出や捨てきれない苦しい思いや、自分を規定してきた思い込みや、そんなものが全部吹っ飛ぶような、新しい体験をさせてもらいました。じゃあなんで、総合診療科の先生がそこまでのことをしてくださったのか、という部分に、謎ときがありました。
私は、脳の深い部分に腫瘤が見つかっていました。良性でほとんど成長しない、小さな塊ですが、非常にデリケートな場所にあって、周囲の神経に微妙な影響を与え、私の身体の不具合を生んでいました。脳の奥深くにあるその場所には、手術で到達することは可能だけれど、それはとんでもない大手術で、今の不具合以上の後遺症のリスクがあるらしいこともだんだんわかってきました。
この腫瘤はおそらく数十年前から私の脳にあって、私の人生に影響を与え続けており、それを私は今まで知らなかったということです。私は自分の身体の不具合を、自分自身メンタルの病だと信じ続けてきたし、総合診療科の先生がメンタルと言い切ったことを素直に信じました。精神については素人なりによく勉強してきたつもりだったし、深く自分を顧みて変化を促しました。それは功を奏したと思います。だからこそ、この身体の不具合が、身体そのものに由来するもので、それを、総合診療科の先生が隠しておられたことを知った時の衝撃はとても大きなものでした。
ここ数か月、さまざまな診療科で数名の医師に関わっていただく機会があり、AI検索のお世話にもなりました。脳神経に詳しい先生ほど、私の症状を直接この腫瘤に結びつけることには大変慎重です。結びつけたからといって今、医学的にできることは何もありません。私にできることは、小さな腫瘤が崩している微妙なバランスを他の方面から調整していくことだけなのです。だから、精神科を含む全ての診療科を総合する総合診療科で、まったくのメンタル、という対応が取られたことは理にかなっていたとも言えます。すこしは整理がついた、というのが今の状況です。
と、この心境に至るまでどのような葛藤が渦巻いたか、どんな苦しい思いをしたか、どれだけの涙を流したか、もう、ここには書ききれません。でも、その間に私は、これまでで一番と言っていいくらい、精神的に成長できたと思います。
アレキシサイミアを自覚していましたが、今はもう、感情がわからないという体験はしなくなっています。嘘のように消えてしまいました。他の人の気持ちを想像するのも楽になり、社交的な場所も怖くなくなってきました。世の中のルールについて自分がどれだか疎かったかに気づき恥ずかしいと感じることもあります。
これまでこのブログを読んでいただいた方の中には、ご自分の状況と私を重ねておられた方もおられたことと思います。なんだかとんでもない展開になってしまいました。どのような形でメンタルに成長できたのか、という部分をきちんと整理してお伝えできる日がいつか来ると思います。待っていただけると嬉しく思います。