「嫌と言えない」が連鎖する

子守りというのは本当に大変な仕事で、泣いたりぐずったりする子どもをどうやって落ち着かせようかと困ってしまうのは誰でも似たり寄ったりだと思うのですが、そのときにどのような方法を使うのかは個人差というか、性格が出るところでしょう。

ひとつ前の記事では、私の母が相手の悪口を言って収めたということを書いたのですが、悪口というのは、面と向かって相手に言えないことがあったときにやることですよね。

イヤ、って言えなかったから、他のところで愚痴ることになる。言えてたらなんてことないことかもしれないのに。

母が私にそういう育て方をしたのは、母自身が、あまり、イヤって言えないタイプの人だったということなんだろうと思います。「口ごたえしない」ことをきつく言われた憶えもあります。母もそう育てられていたのだろうと思います。

最近は「虐待の連鎖」ということがよく言われますが、「悪口」や「愚痴」も連鎖するということかもしれません。

この本を思い出しました。アサーションというスキルを学ぶと、嫌ということも上手に伝えられるようになると書いてある本です。性格は変えられるということです。

私がアサーションに出会ったのはそれなりに前ですが、なかなか一朝一夕というわけにはいかないです。でも、知らないより知っていた方が役に立つということは言えると思います。アサーティブであれば、お互いを立場に立って対話的に話すということが可能なのだろうと思います。

ここからは余談ですが、このところ毎日のように国際紛争のニュースをやっていますが、「悪口」ばかりが流れてきて、うんざりします。「嫌と言えない」の気持ちがつのると実力行使、暴力になると単純に考えると、対話的になることが和平への道だといえるかもしれませんが、実際はいろいろ難しいのかな。