苦しいときには苦しいと言おう

私は今まで自分の気持ちを言葉にすることに難があって、そのことをこのブログにも書いてきました。身体の反応だけがあって言葉が付いてこない様々な感情を、ゆっくり味わうことで言葉にできるようになるという体験を重ねてきました。

自分の気持ちに気がついてきたら、他人の気持ちにも目が向くようになってきました。ここへきて、自分がどれだけ的外れな言動で人をびっくりさせたり、呆れさせたり、傷つけたりしてきたかということに気づいてきたのです。

過去は変えられないけれど、これから自分は変わろう、頑張ろう、ファイト!って自分を励ましていました。

そんなとき、ある人から攻撃的な言葉を投げかけられ、私に対する言葉があまりにも的を得ている、自分の欠点を突いていると感じたことから、強烈な抑うつに落ち込んでしまい、

苦しい数日を過ごしました。厳密に言うと、まだ、苦しいです。

でも、少し楽になったのは、この本のおかげです。

『セルフケアの道具箱 ストレスとつきあう100のワーク』(伊藤絵美、2020年晶文社)

表題どおり、自分をケアするための100のアイデアが書かれた本ですが、羅列ではなくて、取り組めるやさしいものから順を追って書かれています。ページをめくっていくうちに気が付くとスキーマ療法の世界にいざなわれていった、という感想を持ちました。

自分の考え方の癖を知ることで楽になることは知識としてはわかっていても、自分でそれに気づいたり、考えを変えてみたりすることはなかなか難しいのですが、この本に載っているありがちな癖のリストに当てはめてみることですんなり自分のことがわかる気がするし、わかるとそれだけで少し楽になる感じもありました。

先に書いたように、まだ苦しさは残っているのですが、もう、八方塞がりな感じはありません。自分を変えていくためには、まず、自分を雑に扱わず、大事にすることで、それができれば、周囲の人にも思いやりを持って接することができるはずだと思います。

こういう本が出ているということは、多くの人がメンタルな不調に悩むということだと思うし、苦しいのは私だけじゃないということもわかりました。

ありがたかったです。