甲斐性、英気、胆力

面倒なことをやり遂げたり、やり続けたりすることができる力に、何か名前がついているか考えてみました。

一年ぐらい前から気になっているんですよね。少し戻ってきたなと感じ始めたのがその頃でしたから。

まめまめしさ、甲斐性といった言葉は、近いかなと思います。

甲斐性というのは、経済力のことを指すこともありますが、要するに仕事をする力なんだろうと思います。ひとが面倒くさいと思うことをあえて引き受けるから、それは仕事として成り立つのだし、報酬を受け取る価値があり、結果として経済力につながるのだろうとも思います。

自分が楽しいこと、興味があることなら、多少しんどいことでもやれるというのは誰でもあると思うのですが、そうではなくて、

それが世の中に必要だと思うから、とか、それが目の前の人のために自分がしてやれる大切なことだと思うから、そうすることで誰かが幸せになると信じるから、とか、そういう理由で、面倒くさいことをがんばってやれる力、それが、甲斐性につながる力なんだろうと思います。

純粋にその力のことだけを考えれば、英気という言葉が近いのかもしれません。甲斐性やまめまめしさとして見えているのは英気の地面から上の部分だとすると、私は英気の根っこが枯れていたという感じがします。

その根っこの部分にあたる力として、もうひとつ気になる言葉があります。

 胆力 です。

最近はあまり使われない言葉なのですが、昨年の大河ドラマ『八重の桜』では主人公八重のことを胆力があるという言い方で褒めていました。辞書によると、胆力というのは、危機的な状況にあっても判断力を失わない強い力のことを指すようですが、強力な英気を胆力と置き換えてみても通じるような気もします。

物怖じしないこころは、苦手なことやりたくないことに立ち向かうこころにも通じます。
めげない力。これがなければ、面倒くさいことには取り組めないです。

これが最後の一滴までなくなりそうになったとき、

私は、日常のつまらないことさえも、面倒くさくてやれなくなってしまいました。

甲斐性、英気、胆力。もうちょっと考えてまた整理してみたいと思います。とにかく病気になることでそのような力がいちど失われ、また、戻ってきました。