休むという処方箋

ところで。

何日かしっかり休むことさえできたら治すことができる病気って多いんじゃないでしょうか。

休む。気兼ねなく休む。
安心して、安全な場所で休む。

さまざまな事情で休むことができない状況にあって、からだの不調を来たし、周囲に気を使いながらどうにか休みをとってやっとたどり着いた病院で、どこを調べても何も悪くないよと言われ、
「まあ、ストレスでしょう」なんて言われて帰る気持ちをどうか想像していただきたいです。

そういうやりとりを繰り返すうちに病気は慢性化してどこから手をつけたらいいかわからない状態になってしまいます。

本来は、自分で自分の健康をしっかり管理するという自律性が足りないからそうなるのかもしれないです。自分をしっかり主張してしまうと他人に受けいれられないという不安を心の底に持っていて、どうしても周囲に合わせてしまう性格が病気を作るのかもしれないです。

だから、これをしっかり治していこうと思えば、こころの治療が必要なときもあるかもしれません。でも、その前にまず、

休むための安全な場所と、安心して休める理由が必要 なんじゃないかと思います。

よく、テレビドラマなどで、過労で倒れた主人公が病院の個室に入って数日休んで退院したりするシーンがありますが、そんなことは現実には滅多にありません。
「休息」に健康保険がきくとも思えません。
でも、せめて、
医師の方からしっかりと「この人にはしっかりした休養が必要です」という指示を出していただけれたらどんなに助かるだろうと思います。

もちろんこれはとりあえずの処方箋です。何回も使っていると周囲にあきれられて信用してもらえなくなってしまいます。
最終的には、自分で休むことができるようになること、休める環境を自分で整えられることが大事。そういう相談ができる人を紹介するというのも処方箋になるだろうと思います。