オープンコースウエアで統計学を学べます

前回紹介した『統計学が最強の学問である』は、統計学リテラシーを養う本でした。統計学をどんなときに使うのか、どういう意味があるのか、あらましを知ることができます。もう少し踏み込んで統計学が使えるようになりたいという場合は、地味な勉強がある程度必要になってきます。

心理・教育統計法特論 (放送大学大学院教材)私はちょうど今、放送大学大学院の『心理・教育統計法特論』の講義を取っています。私は学籍があるのでパスワードを使ってインターネットから授業放送を聞いていたのですが、この講義はパスワードがなくても一般からアクセスできることに最近気がつきました(2013.11現在)。

放送大学オープンコースウエアに登録されています。
放送大学の授業はご存知のとおりBS放送でも流れていますが、放送時間に合わせてテレビをつけるというのは制約がありますよね。その点パソコンなら都合のよいときに見られますし、途中で止めたり同じ箇所を繰り返し聞いたりといったこともできます。

この講義は心理・教育方面で研究論文を読み書きするための統計法を扱っているのですが、正規分布標準偏差といった基礎的なことから入って共分散構造分析などの複雑な手法までを15回の中にまとめてあり、一般的な統計学の知識を得るのにも役立つ内容だと思います。

オープンコースウエアというのは、大学が講義を一般向けに公開するというものです。米国の大学のものが有名ですが、最近は日本の大学でもやっています。やる気さえあれば、大学・大学院レベルの勉強を自宅でできる時代になったということです。放送大学の場合、テキストは書店で手に入ります。授業料はテキスト代だけ。

高校レベルの数学の知識は必要ですが、計算式の意味さえ理解できればあとはプログラムがやってくれる時代です。むしろ計算結果の意味することがわかるようになることに意義があるように思います。

数式がたくさん出てきて根気は要りますが、教材に使われている例がユニークで、それが楽しみな講義です。犯罪心理学の先生が使われるデータが圧巻です。

 
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