近況その他

計算ドリルと漢字ドリルに感じた嫌悪感を今も忘れない

向山洋一という教育家の方が、計算や漢字のドリルの弊害について述べたものを最近読ませてもらいました。新聞のコラムです→解答乱麻 手抜きでドリル教材を使う害 TOSS代表・向山洋一 できる問題を何度もやらされることで、勉強嫌いになるという趣旨のこ…

日本の高校はほんとうにこれでいいのか

会社から自己啓発として資格取得を命じられ、プライベートな時間が制約されるという話があります。こんな方法で人間を拘束することができるんですね。学校から大量の宿題が出されて、自由な時間がなくなるというのに似ています。 ついでに言えば、正規の授業…

絶対音感と和音感

最相葉月さんといえば「絶対音感」という著書を思い出したので、少し、音感の話を書いておきます。私は以前この本を読んだときに違和感がありました。 自分はこの本でいうところの絶対音感があるのかないのか、よくわからなかったからです。この本がベストセ…

人と関わることの基本は、信頼でつながること

信頼でつながること。挨拶も、感謝も、、、最終的には、信頼でつながることのためにあるように思います。 家事を含めて、どのような仕事も、誰かと信頼をつなぐためにやることのように思います。信頼、これが、目に見えないから、最初はわからないけれど、最…

ほんとうの意味でわかる。ということ

目からウロコ、という経験をしたことは誰でもあると思います。 ずっと疑問に思っていたことが、腑に落ちるという経験をしたこともあると思います。 また、何かの経験を重ねているうちに、いつの間にか、以前とはかなり違う考え方をしている自分に気がつくこ…

論文コンプレックス!一歩前へ

大学を出たということはイコール卒業論文を書いたということになるはずなのですが、私には長いこと論文コンプレックスがありました。自分が書いたものが果たしてあれで論文といえるものだったのか、まったく自信がなかったからです。 見よう見まねで、こんな…

甲斐性、英気、胆力

面倒なことをやり遂げたり、やり続けたりすることができる力に、何か名前がついているか考えてみました。一年ぐらい前から気になっているんですよね。少し戻ってきたなと感じ始めたのがその頃でしたから。まめまめしさ、甲斐性といった言葉は、近いかなと思…

手を抜かないために必要な底力

夫の両親は私の実の親よりひと世代上だというだけでなくて、この土地が関西ということも関係しているのかもしれません。とにかく、手抜きということに対しては厳しかったように思います。怖い顔して怒られました。言われることはわかるのですが、手抜きをし…

合理的と手抜きは、たぶん違う

世代論だけじゃないとは思うのですが、夫の両親と自分の両親は10歳ちょっと違うだけで、大きく違う点があります。私の両親は戦時中に生まれ、小学校に入ったときは戦争が終わっていた世代ですが、夫の両親は戦時中に教育を受けた世代だということです。夫…

新人類と旧人類を分ける学生運動の記憶

私たちは、新卒で会社に入ったとき、新人類と言われた世代です。融通が利かず、状況を察して動くことができない。自己主張が強いなどと言われましたが、その後の若い世代ではそれが普通になってしまったような気もします。アスペルガー症候群の特徴ともちょ…

特攻隊の基地が宮崎にもあった

私の祖父は、戦時中空港で働いていました。飛行機の整備をしていたと聞いています。本人は私が高校生のとき亡くなったこともあり、詳しい話を直接きいたことはありません。空襲が激しくなって母の家族が近郊の農家の離れに疎開したときも、祖父はその疎開先…

精神の病を経験した者として発信していくことの意義

私が精神科クリニックに通っていた時期は、ちょうどうつ病のキャンペーンがテレビで流れ、新世代の抗うつ剤が夢の薬のように言われていた頃と重なります。しかし2010年を過ぎたころから、抗うつ薬について、その効果そのものを疑うという書かれ方をしたもの…

症状は病気だったのかそれとも副作用だったのか

うつ病にかんする本を二冊記事にしました。抗うつ剤に関しては私は当事者だったので、本を読んでいろいろ考え込んでしまいました。(私の診断名は気分変調障害でした)精神科の薬は強力に脳や神経に作用します。巷のドラッグといわれているものに相当する怖…

価値の遠近法とその方向性

鷲田清一さんの『語りきれないことー危機と痛みの哲学』(角川oneテーマ21)で私が一番印象に残ったことばは、「価値の遠近法」でした。1.絶対に手放してはいけないもの、見失ってはいけないもの 2.あったらいい、あってもいいけど、なくても構わないもの…

てつがく哲学というのはね。。。なんだと思いますか?

本屋さんに行って哲学のコーナーをのぞくと、いろんな思想家の名前がずらりと並んでいます。思想家の書いた言葉を読んでその意味を解釈するのが、哲学、ということだと、昔はそう思っていました。これは、鷲田清一さんの言葉を借りれば 哲学学(てつがくがく…

神戸に眠るたくさんの無念に祈る

東北に津波が来る前は、関西で震災といえば神戸の震災のことでした。あの日私の住んでいた町は震度5強の揺れ、息子はまだとても小さく、布団をかぶって息子を抱きながら恐怖に耐えた記憶があります。が、それよりもより印象に残っているのは、数ヶ月たってか…

就職はやっぱり縁でしょう

息子の就職活動が始まりました。私は子どもはひとりです。もっと欲しかったのですができませんでした。 たったひとりの子どもが不登校になり、世間知らずだった私はそこでたくさんのことを学びました。なんとなく世の中を斜めに見てしまう癖がついてしまった…

ちいさな私を抱く

更新が滞っているのは、ある本を読んでいるからなのですが、これがなかなか手ごわくて、時間がかかっています。ということで、今日は別な話を書きます。これも、書かないと、忘れてしまいそうなので。 ちょっと前に、村上春樹の小説を読んで、表現アートセラ…

芸術作品と工芸品と工業製品をつなぐもの

夫の家は、一代前までは陶磁器を焼く小さな工場をやっていました。15年ほど前までは、夫の伯父にあたる人が工場をやっていたので、何度か見に行ったことがあります。数人の職人さんが、土をこね、ろくろを回し、筆を使って細かい文様を描いていました。 全て…

そのぬるま湯を気持ち悪いとわかるのは才能です

北の方の鉄道の会社で保線管理の不備が問題になっている、と、報道されています。 こうなるまで誰も気がつかなかったわけじゃないと思います。 内部の人の中には、このままじゃ事故になる、と、思った人もいたに違いないと思います。でも、いちど組織に組み…

ブログ公開に先立って

公開に先立って、ブログの雛形をつくり、いくつか記事をエントリしていたのですが、2ヶ月前までに書いたものは、暗いですねー(笑)。 気分変調障害という病気でした。過去完了ではなくて、今も多少は継続中です。ただし、薄皮がはがれるように、少しずつ少…

溺れたことのない人には溺れる気持ちはわからない

病気の話を少し書きます。私は今、精神科クリニックから内科に移って、漢方で体力をつけていますが、 何年もの間、軽度の抑うつ状態が続いていました。転院するときの診断名は気分変調障害です。うつ というと、ゆううつな気分、気分が落ち込む状態、と、ま…

長男の嫁にもいろいろあります

専業主婦、と書くと、最近は核家族の専業主婦のことを指しているんですよね。 長男の嫁、という話が、離れて住んでいる夫の親が急に骨折で入院し、洗濯物の世話をすることを指していたりします。 私は、結婚してこの方、21年間、長男の嫁として同居です。 義…

真理ルールと常識ルール

一つ前の記事で書いたように、毒と薬は、実は同じものであることが多いです。 毒とか薬とかというのは、人間の方がそのときの都合で見た見え方であって、モノの属性ではないということでした。確かに、それが真理だと思います。が、生活のレベルでは、○○は毒…

静脈としての知

私が生まれ育ったのは、県庁のある地方のまちで、ちいさいときから、まちで一番大きな本屋さんによく出入りしていました。その時点までの私の知っている一番大きな本屋さんは、そこでした。東京へ出て、カルチャーショックを受けることになります。街のちょ…

教養のお隣りに位置するものたち

教養コンプレックスというのを意識したところで、案外これに似たものを抱いている人は多いように感じてきました。ただし、人によって微妙なズレを感じます。資産と学歴がある人たちに憧れを持つ人は多いですが、 華麗な生活、優雅な振る舞いなどに特に興味を…

教養コンプレックス、それはただのコンプレックス

私は九州の生まれです。父は自営業で、私が生まれた頃は相当貧しかったようですが、小学生になったころからは、同級生と比べればお金はある方だったと思います。それでも父は、家ににいるときは野球のナイター中継にかぶりついていて、読書をしているところ…